福山市立動物園飼育員ブログ
『キバタンのキング君はどこへ!?』
テーマ:キバタン 投稿日:2017年4月25日
気温が温かい時期には、入退場ゲートにいたキバタンの「キング君」ですが、
ここ最近は、みなさんからは見えないところにいます。
というのも、
・飼育ケージが壊れてしまった。
 → 新しい飼育環境に慣らす。移動手段のT棒に乗ってくれるようにする。

・人に対して、びっくりしたり、イライラして噛みついたりする。
 (ストレスになってしまっている)
 → トレーニングをとおして、人と上手な関係を築いてあげる。

・爪が伸びすぎている。咬むので、その他の診療行為を行なえない。
 → 日々の健康維持のためのトレーニングをする。
といった理由から、今年から管理棟の中で、毎日トレーニングをしております。

まずは、移動用のT棒に乗ること。
次に、新しい環境である止まり木になれること。
そして、T棒に乗った状態で爪を切ること。
を、直近の目標に日々がんばっております!

最近では、T棒に乗ってくれるようになり、新しい環境の止まり木にも少しですが滞在できるようになってきました。

トレーニングを始める以前には、私も「キング君」から攻撃を受けたことが何回かありますが、トレーニングをとおして、「キング君」と人のより良い関係作りができたらなと思っています。

今後、トレーニングの様子をTwitterやFacebookなどでお知らせしたいと思います。

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『今日のふくちゃん 67』
テーマ:ボルネオゾウ 投稿日:2017年4月24日
今日は以前、今日の「ふくちゃん64」で、お知らせした『鉄柱にタイヤを入れたフィーダー&遊具』についての続編です。
第64話では、鉄柱からタイヤを持ち上げてはいませんでしたが、ここ最近は、タイヤを持ち上げて引き抜き、下段のタイヤに隠された落花生も発見して食べるようになりました。
まず、鼻で少し持ち上げて、鼻と頭を使って上まで持ち上げます。



調子に乗って、2個目もあげてみました。

「ふくちゃん」もいろいろ考えて、いろんな行動が出来るようになってきたので、エンリッチメントとしての効果ある遊具になったと思います。

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『今日のふくちゃん 66』
テーマ:ボルネオゾウ 投稿日:2017年4月23日
今日の「ふくちゃん」の更新が少し遅くなってしまい、すみません。
この間、何もしていなかったわけではありません!
どちらかというと、「やったー!!」という出来事がありました。

ボルネオゾウの「ふくちゃん」は結核という病気の治療と闘っています。
結核を治すには、複数種類の薬を口から、もしくは座薬のようにお尻から毎日投与していく必要がありました。
しかし、ある赤い薬だけは、口から投与しないと(飲まないと)効き目がなく、当初「ふくちゃんは」この薬を全く受け付けませんでした。(この赤い薬は苦いですが、いくつかの薬の中でも効果が高いと言われています。)
仕方なく、この赤い薬を抜きに、お尻からの投薬を行なってきました。
そして、つい最近、たまたま口から出した痰を採取して、分析したところ、結核菌が発見されてしまいました。
やはり、赤い薬を使わないといけない!!
とのことで、再度口から薬を食べてもらう試行錯誤が始まりました!

いろんな文献や、いろんな方々に協力して頂き、
なんと! 口から薬を食べてくれるようになりました!!
成功した方法は、“糖蜜と小麦粉を混ぜ合わせ、その中に赤い薬を忍ばせる”というやり方です!!

糖蜜を使っているので、においもよく、甘いものになっています。
毎朝、これを与えていますが、与える前から口をあけてねだる仕草が見られますので、成功と言っても良いと思います。

食べた証は口の中を見れば、一目瞭然!!

赤くなっています。
そして、食べたあとは、お湯を飲ませて、押し流すのが日課です。

最後にお知らせですが、
この赤い薬を食べてくれているときには、尿が赤みがかってしまいます。

展示場で見かけても、薬の影響ですので、心配なされないように、よろしくお願い致します。

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『トレーニングの成果は?』
テーマ:ハートマンヤマシマウマ 投稿日:2017年4月22日
先日、<園長ツィート>でハートマンヤマシマウマの「オリーブ」の
トレーニングについて取り上げてもらいました。

おなかのエコー検査をするために練習をしている動画を紹介してもらったのですが…
 
ついに、練習ではなく、ちゃんとエコーを使って当園の獣医師に検査をしてもらいました。

見慣れない機械に、3人での作業でしたが、
本番2回目にしてエコーの機械をお腹にあてられても動じていない「オリーブ」の姿に、
担当者の目頭はちょっと熱くなりました。

その時の写真がこちらです。

状況が分かりづらいものしかなくて、ごめんなさい。

さて、エコー検査の結果はどうだったのでしょう? 

実は、当園が所有する機械の性能が原因で、今回は何にも写らず「分からない(;´д`)」とのことでした。
 
今回は何も分かりませんでしたが、「オリーブ」にエコーの機械をあてることはできました。 
頑張り屋さんの「オリーブ」となら、これからも色んなやり方で彼女の暮らしを良くする方法をいっしょに模索できるのではないかと担当は思っています。 
「オリちゃん」、頑張ろうねーー!!

(注):オリーブは、特段どこか体調が悪いわけではありません。心配しないでくださいね!

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『待望の男の子!! in サル舎』
テーマ:コモンリスザル 投稿日:2017年4月21日
以前紹介した、リスザルの『キースケ』改め『キーちゃん』を
みなさん覚えているでしょうか?
メスばかりの群れとなってしまった当園に、
繁殖のために昨年導入した男の子は、
導入後に検査してみると実は女の子であることが判明しました!
残念ながらまたもやメスばかりの群れとなってしまっていたリスザル舎に、
 
ついに、ついに!!!
 
待望の男の子がやってきました(*ノωノ) 
検査もしました、間違いなく今度こそ男の子ですッ(笑)


とくしま動物園で生まれ育ち、現在2才。
以前当園にいた男の子『フトシ』と比べると、およそ体重が半分くらいとまだ小さいですが、
骨格自体は今後ビックに成長してくれそうな雰囲気があります。
現在検疫中なのでまだ展示はしていませんが、
検疫が済み次第群れとの合流を図っていこうと思っています!
是非皆さんも楽しみにしていてください!

オスがいなくなってしばらくストップしてしまっていたリスザルの繁殖ですが、男の子の成長と共に、また今後期待したいと思います!

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