福山市立動物園飼育員ブログ
「2019終わり」
テーマ:小動物ゾーン 投稿日:2019年12月31日
こんにちは。
小動物担当です。


2019年は新年度の4月から、ゾウ&もうじゅうゾーンの飼育担当もするようになったため、小動物ゾーンの飼育担当から外れることが多くなったそんな年となりました。

見習いのゾウ担当でもあるため、小動物ゾーンを担当するときでも、ボルネオゾウのふくちゃんと仲良くなるために、毎日かかさずおやつを与えに現在進行形で行っています。


見習いのゾウ担当をすることの恩恵は意外にも?あり、ふくちゃんに与えているバショウやソルゴー、サトウキビなどの新鮮な食べ物のおすそ分けを小動物ゾーンへ持って帰ることができています。


そんなかけもちの担当ですが、先日開催されたJAZA主催のゾウ会議において研究発表(口頭発表)をおこなってきました。
内容は、簡単にいうとクラウドファンディングによりゾウ用の大型フィーダーを作成したこと、そのフィーダーがふくちゃんの行動にどのような影響を与えたのかというものです。
今回の発表に関して、他の動物園の方々の関心は高かったようで、たくさんの質問やコメントをいただきました。

地方の小さな動物園ではありますが、できることはまだまだたくさんある。
そう感じることができたゾウ会議となりました。

今回、おこなった発表内容については、何かしらのかたちでみなさんにお伝えできると思いますので、楽しみにお待ちいただければ嬉しい限りです。


ゾウ会議で他の動物園のケープハイラックス飼育担当の方々とハイラックスのことばかり話していたことを、ここにこっそり報告をしておきます。



小動物ゾーンの動物たちは、体のサイズが小さいため嬉しいことも悲しいことも多くあると感じています。
2019年の4月に、バックヤードで飼育していたケープハイラックスのポンタが老衰で亡くなりました。
このことは、担当として忘れられない出来事のひとつです。
彼からは、高齢動物のケアやその個体に応じた飼育方法などさまざまのことを学ばせてもらいました。


病気やケガをした動物たちのケアやエンリッチメントの充実など、課題はまだまだたくさんあります。


高齢のマレーヤマアラシ2頭ともが、無事に21歳を迎えることができたことは嬉しい出来事のひとつ。
マレーヤマアラシたちが今年も1年間無事に過ごすことができ、とりあえずはほっとしています。


何年も前からいろいろなタイプのものを作り続けているこちらの掲示。
この「Respect the Animals!」は、ハワイのホノルルzooに掲示されているものを参考に作成をしました。
ホノルルzooにこんな素敵な掲示がしてあることを、ファンの方に教えていただき、小動物担当ver.としてアレンジしての掲示です。
ご来園のみなさんにとっては、手書きの掲示のほうが目にとまりやすいのではと思い、ここ数年はイラストを含め手書きで作成してばかり。
毎回楽しみ悩みながら作成してはいますが、学芸員のはしくれとして、まだまだ修行が必要です。


今年も1年間、飼育ブログにお付き合いいただきありがとうございました。
それでは、また来年。
よいお年をお迎えください。

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「混合2019」
テーマ:小動物ゾーン 投稿日:2019年6月8日
こんにちは。
小動物担当です。

5月中旬ころからコバタンとオニオオハシが屋外展示場に登場しています。


まずはコバタンのトトとシロ。


今回は展示場に丈夫なロープをいくつか設置してみました。
このロープは消防ホースと同様で、消防署や消防団で使われていたものを、リサイクルして福山市立動物園で使っています。


丈夫なロープなのでコバタンたちにも壊されないはず。
そのため管理する側の担当も嬉しく、彼らが気に入って使ってくれるようなら追加しようかと思っていたら


感心してしまうほどに、すでにちりぢり。
コバタンたちの破壊力がロープの丈夫さに勝ったようです。


彼らが登場前に新しくしていた止まり木もすでに何本かぼろぼろ。
夏が来る前にロープと止まり木の交換が担当の課題です。


次にオニオオハシのトコ。


青草を食べているカピバラたちが気になるようす。


やっぱり気になるみたい。


トコがいた屋内展示場の大掃除中に見つけた巣箱の中身。
フィーダーに使っているパイナップルのヘタがコレクションされていました。
トコのステキな趣味を見つけた瞬間です。


2018年に屋外展示場に設置したけれど、使っているところをほとんど見たことがなかったねじねじ消防ホース。
不思議と今年は使ってくれています。
行動の幅が広がりそうです。


今年もますますにぎやかになりそうな小動物ゾーンでした。

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『エンリッチメント大賞2018』
テーマ:小動物ゾーン 投稿日:2018年12月27日
こんにちは。
小動物担当です。


12月1日に、東京大学でおこなわれた市民ZOOネットワーク主催の「エンリッチメント大賞2018 表彰式・受賞者講演会」にポスター発表で参加してきました。

2017年には、ボルネオゾウふくちゃんの飼育への取り組みで奨励賞を受賞し、今年は「小動物ゾーンの混合飼育」で一次審査を通過したため、ポスター発表をおこなってきました。

「市民ZOOネットワーク」や「エンリッチメント大賞」の詳細につきましては、こちらを覗いてみてください。
http://www.zoo-net.org

また、市民ZOOネットワークのfacebookにて、講演会の様子や他のポスター発表を見ることができます。ぜひ、こちらも覗いてみてください。
https://www.facebook.com/networkforzooenrichment/


わたしたち小動物ゾーンの掲示がこちら。
以前、ファンの方がプレゼントしてくれた「ボルネオゾウ ふくちゃん20年のあゆみ」も一緒に掲示してPRさせていただきました。 


ポスター発表のようす。
 

こんな感じです。
 
今回は、小動物ゾーンでの混合飼育による行動の多様化や繁殖成功などの効果をあげている点が評価され、また、日常的におこなっているエンリッチメントやトレーニング、高齢動物のケアや情報発信などまるごと全体を評価していただき、一次審査を通過となりました。

地方の動物園のとても小さなゾーンでこのような発表をすることができ、嬉しく、担当者としてとても光栄です。
 

エンリッチメント大賞の応募方法には、一般の方がお気に入りの動物園や水族館での取り組みを推薦する方法と、わたしたち動物園が自分たちを推薦する方法があります。

今回は小動物ゾーンの自薦に加え、一般の方からの3件の推薦があり、一次審査通過となりました。
 
一次審査を通過することで発表する機会が与えられるので、飼育員・学芸員として大きな意義があります。

みなさんの応援はわたしたちにとって必要で励みです。
来年もどしどし推薦をお待ちしています。
 
なお、発表したポスターは入場ゲート横のロビーと小動物ゾーンに掲示しているので、
ご来園の際は、チェックしてみてくださいね。

みんなの小動物ゾーンをこれからもよろしくお願いします。
 

あっという間に、2018年も残り数日に。

今年も1年間、ブログにお付き合いいただきありがとうございました。
 
それでは、また来年。よいお年をお迎えください。

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『ストーブ』
テーマ:小動物ゾーン 投稿日:2018年12月7日
こんにちは。
小動物担当です。
 

小動物ゾーンのバックヤードです。
2017年と同じように、すべての草食動物寝室へ小型ストーブを設置しました。
 
福山動物園のある広島県福山市にも冬がやってきました。
夜間の最低気温が0〜1℃となる日が多くなってきましたので、床暖房・遠赤外線ヒーター・ストーブと暖房ぬくぬくセットで運転中です。


こちらはカピバラの部屋。
おしりがぬくぬくです。
 

こちらは、ケープハイラックス家族の部屋。
 

ぬくぬくです。
 

寒い冬がやってきました。
みんなそろって冬を乗り越えます。

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『冬支度』
テーマ:小動物ゾーン 投稿日:2018年11月22日
こんにちは。
小動物担当です。 

お知らせが遅くなりましたが、10月後半からオニオオハシとコバタンを屋内展示場に移動しています。
 

オニオオハシの「トコ」。
 

屋内展示場にも消防ホースを設置してみました。
 

こちらはコバタンの2羽。
 

高いところがお気に入りの「トト」。


コバタン展示場には遊び道具としてパイナップルのヘタを入れてみました。
(中にエサは入れていません)
日によっては、全部ばらばらにしていることも。
 

すこし地味な屋内展示場ですが、ガラスや向かいの壁の掲示物をついでに見ていただければなと担当者の心の声です。
 
展示場内は暖房をつけているため、ぽかぽかです。
例年通り、来年の暖かい時期になったら屋外に出てもらう予定です。
 

夜の冷え込みに備えて、高齢のヤマアラシとケープハイラックス「ポンタ」の部屋には小型ストーブをつけはじめました。
 
ポンタ部屋は毎日、ヤマアラシ部屋は気温をみながらストーブをつけています。 


ストーブをつけたら「ポンタ」はいつもこんな感じ。
 
冬がやってきます。

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