福山市立動物園飼育員ブログ
『夜の動物園の穴場スポット』
テーマ:夜の動物園 投稿日:2015年8月2日
8月に入り、夜の動物園がスタートしました。
暑い時期ですので、涼しくなる夕方から夜にかけて、動物たちを観察してみませんか?

さて、今年は初お目見えの場所が園内にあります。
それは、小動物舎、猛獣舎の池側に竹灯籠が設置されている場所です。
こじんまりとしていて、すごさはないですが、意外に人も少なく、静かな場所なので、マッタリとできるかもしれません。

今回、竹灯籠を作成したのには理由があります。
それは、日本の自然を考えるためです。

最近は竹を生活に使わなくなってきたので、竹林が増加しているのを知っていますか?
増加し過ぎた竹林は、外来生物や害獣などの身を隠す良好な場所となるので、適切な竹林管理が必要になります。
これは、とても身近な問題です。
私たちが住んでいる場所の自然環境を考えていく、良いきっかけになればと思っています。

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『友の会での おはなし』
テーマ:友の会 投稿日:2015年8月1日
7月25日、友の会例会でキリンの子どもの誕生報告会がありました。
母親のかりんに主人公になってもらい、写真や動画をたくさん使って妊娠から出産、子どもの成長についておはなしをさせていただきました。

(出産時の動画を初公開!)

その後はサバンナゾーンのバックヤードへ!
最近は公開していなかったバックヤードを久々に公開しました。

公開といってもキリンは外に出かけているので寝室に誰もいないのですが…
また何かの機会にサバンナゾーンバックヤードを公開することがあるかもしれませんので、みなさまお楽しみに!

おっと、そろそろ子どもの名前を選ばないと!

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『夏色』
テーマ:アミメキリン 投稿日:2015年7月31日
気が付けばすっかり夏休み。
キリンを眺めていると自然と背景に夏空がとびこんできます。

出産後、約1ヶ月ぶりとなる7月24日より「かりん」にグラウンド(放飼場)へ出てもらっています。
「ふくりん」は「かりん」と離ればなれにしてしまうと、どうにもこうにもイライラしてしまうのですが、「かりん」の場合はそんなの関係ないようでのんびりグラウンドを楽しんでいます。
そういえば、子どもが生まれたこともあって、カシの木を持って来ていただいている地元の方にお願いしてカシの木の量をちょっぴり増やしてもらいました!

少しずつ、木の葉っぱを食べられるようになってきました。
彼女にとっては食べものというより、遊び道具なんですけどね。

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『おそとデビュー』
テーマ:アミメキリン 投稿日:2015年7月27日
キリン誕生からちょうど1か月を迎えた7月24日。
ついに、キリンの子どもがグラウンドデビューしました! 

グラウンドの改修作業に思っていたよりも時間がかかってしまい、キリンとみなさまには大変長らくお待たせいたしました。
夏の日差しよりも熱いみなさまからの眼差し(プレッシャー)はひしひしと感じていました…
はじめてグラウンドに出るときは、子どもは「かりん」に置いていかれてしまって1人ぽつんとサブパドックで戸惑っていました。

ちょっと手伝おうと押してみてもテケテケ戻って来ちゃいました。
 
5分くらい戸惑いながらも、うろうろして、ようやく「かりん」がいるグラウンドへ。

いまの彼女にとっては小さな一歩ですが、担当にとってはとても大切な記念日となりました。

グラウンドでは、たくさん走ってたくさん休んでいろいろなものに触れて遊んでいます。

走り回って止まることができず、柵にぶつかってしまうハプニングもありましたが、これからはお外でも彼女のことを温かく見守ってあげてくださいね。
 
<今後の展示予定>
 かりん&子ども:火・木・土・日曜・祝日はグラウンド
        :月・水・金曜はサブパドックに展示します。
  
 ふくりん:月・水・金曜はグラウンド
     :火・木・土・日曜・祝日はサブパドックに展示します。
 
※キリンの体調や天候等により、展示予定が変更することがある場合もございますのでご了承ください。
※「かりん」と子どもをグラウンドに展示する場合、事故防止のためシマウマはサブパドックでの展示となります。

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『小さな命』
テーマ:パルマヤブワラビー 投稿日:2015年7月25日
7月17日、台風が中国地方を縦断したこの日、とても残念なことが起きました。
以前よりブログでお伝えしていたパルマヤブワラビーのこどもが、早朝、ずぶ濡れ、泥だらけになって弱々しく立っていました。
母親の袋に戻ろうとしますが、母親は尾を地面にたたきつけて、こどもを威嚇します。
異常事態だと感じ、こどもを保護してみると、身体が冷たく、授乳ができていないようでした。
そこで、ドライヤーで体を乾かしてあげた後、皮下輸液と哺乳をして、身体を温めてあげると、少しは元気を取り戻しました。
その日は保育器の中で一夜を過ごしました。
(その他、ワラビーが飲んでも大丈夫なミルクの成分や、環境温度、布の素材など、いろいろと調べ、今できる最大限の事をしていきました)

次の日、子育ては人よりも母親が行うのが一番なので、母親のもとに戻してみましたが、前日と同じようにこどもは威嚇され、姉のツバキちゃんに助けを求めていました。
このままではミルクも飲ませてもらえないので、再度保護し、人工的に育てることにしましたが、状態は決して良くありませんでした。

『どうにかして、この小さな命を生かしてあげたい!!』 

その一心で、哺乳や治療、また自分で排糞や排尿が出来ないので、マッサージをしてあげました。
 
しかし、状態が良くなることがなく、数日後に死んでしまいました。
 
今回は悪天候と育児放棄が重なるという最悪の状態でした。
この子を生かしてあげられなかった悔しい気持ちがあります! 
この子が生きた証はちゃんとありますし、次に同じことが起きないように私たちは努力をしなければいけません。

最後に、
多くの皆さま、短い間でしたが、このワラビーのこどもを愛していただき、ありがとうございました。

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