福山市立動物園飼育員ブログ
「まとめてカワセミ」
テーマ:ワライカワセミ 投稿日:2021年1月10日
こんにちは。
小動物担当です。


2019年の夏から、ワライカワセミの繁殖について文章にすることをさぼっていましたので、まとめてご紹介します。
(これまでの飼育ブログ→ http://www.fukuyamazoo.jp/zoo_blog.php?tm=ワライカワセミ)


少し時間を巻き戻し、2019年6月5日に孵化したヒナは、7月11日に無事に巣立ちを。

そして、2019年には2度目の繁殖がはじまります。


2019年7月10日に産卵が2つ。


8月2日には、2羽が揃って孵化。
8月4日に、残念ながら1羽が亡くなってしまいます。


残った1羽は、すくすくと。
運ばれてきたマウスは、ヒナには食べられないサイズで笑った8月9日。


成長の早さを感じた8月22日。


どきどきの巣立ち9月7日。
(写真は巣立ちの直前)


2019年は2度の繁殖に成功し、担当的には大成功の年に。
ただただ…しかしながら、大成功だけでは終わりませんでした。

父親が2羽の子どもたちをどちらもこてんぱんにしてしまいました。
どうやら、繁殖に伴うケンカのようです。

子ども達が2羽とも♂であることが、原因のひとつのようです。
「家族でヘルパー制度をとりつつ繁殖をおこなう」という彼らのルールがあったとしても、父親には子どもであっても♂個体の存在が邪魔となってしまったようです。

こてんぱんにされ、家族を追い出されてしまった2羽の子ども達は、その後は予備の動物舎(非公開)で暮らしてもらうことになりました。


2020年になり、例年通り春頃より産卵が見られるようになりました。
しかし、飼育スペースの関係上、ワライカワセミたちを繁殖させることは難しい状況に。
彼らには申し訳ないのですが、2020年は産卵するたびに担当が卵を回収するということを繰り返すことになりました。


さらに、2020年はこれまでに繁殖した子ども達の移動がいくつかありました。

2020年10月5日に、2017年生まれの♂が、山梨県の甲府市遊亀公園付属動物園へ旅立ちを。
(飼育ブログ→ http://www.fukuyamazoo.jp/zoo_blog.php?id=1603502501


そして、2020年11月7日には、2019年6月5日生まれの♂が名古屋市 東山動植物園に旅立ちました。

彼らの子育てはとてもユニークで、毎年の楽しみだったのですが、今のところは少しおあずけに。
今後の繁殖は、2019年に繁殖したもう1羽の♂の移動先が決定してから取り組もうと考えています。
(もしかしたら、2021年は繁殖に取り組めるかも)


もうしばらくの間は、展示場の夫婦2羽ですごしてもらうことになりそうです。

2021年も彼らから目が離せない担当でした。

小動物担当:とし

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