福山市立動物園飼育員ブログ
「飼育ブログの閉鎖とSNSで情報発信」
テーマ:その他 投稿日:2021年5月19日
 2013年4月1日、ホームページのリニューアルに伴って、飼育ブログを開設し、動物園の仕事や日々の動物たちの様子について、これまでに59のブログテーマ、628件のブログを記してきました。



  なかでも、ボルネオゾウふくちゃんの結核治療や環境エンリッチメントについて、『今日のふくちゃん』で多く記してきた事を懐かしく思います。



 そんな飼育ブログですが、“タイムリーな発信ができない”や、“動画を載せることができない”など、更新していく中でいくつかの問題が出てきました。また、ブログと平行して、2016年から公式Twitterを開設、約2年前から飼育員による情報発信を開始しました。今回、ブログの問題点やSNSでの情報発信などを精査した結果、飼育ブログを閉鎖し、SNS・動画配信サイトを主体とした情報発信を行うこととしました。もちろん、飼育員からの情報については、『お知らせ&動物情報』のページで、引き続き多くの情報発信を行っていくほか、以前の飼育ブログを読み返せるように、飼育ブログのページを残そうと思います。動物たちの今後の新しい情報はホームページやSNSを、以前の情報は飼育ブログをぜひチェックしてみてください。

動物園の公式SNSは以下をご覧下さい。
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ホームページのこちらをクリックしていただいても見ることが出来ます!

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「宮崎へ」
テーマ:パルマヤブワラビー 投稿日:2021年3月31日
こんにちは。
小動物担当です。


2021年3月27日に、パルマヤブワラビーのクワイ♂(2020年7月出袋)が宮崎県の宮崎市フェニックス自然動物園に旅立ちました。


クワイは、タンポポとユリの子どもとして誕生しました。


クワイは他のワラビーたちよりも、短い尾が特徴の個体でした。
(幼い頃に、群れの仲間たちに尾の先をかじられて少し短くなってしまいました)
私たち担当にも良く馴れていたため、体のチェックなどにも協力的でした。


旅立ったクワイのことを小動物ゾーンから応援しています。
宮崎へお出かけの際には、会いにいってあげてくださいね。

小動物担当:とし

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「まとめてカワセミ」
テーマ:ワライカワセミ 投稿日:2021年1月10日
こんにちは。
小動物担当です。


2019年の夏から、ワライカワセミの繁殖について文章にすることをさぼっていましたので、まとめてご紹介します。
(これまでの飼育ブログ→ http://www.fukuyamazoo.jp/zoo_blog.php?tm=ワライカワセミ)


少し時間を巻き戻し、2019年6月5日に孵化したヒナは、7月11日に無事に巣立ちを。

そして、2019年には2度目の繁殖がはじまります。


2019年7月10日に産卵が2つ。


8月2日には、2羽が揃って孵化。
8月4日に、残念ながら1羽が亡くなってしまいます。


残った1羽は、すくすくと。
運ばれてきたマウスは、ヒナには食べられないサイズで笑った8月9日。


成長の早さを感じた8月22日。


どきどきの巣立ち9月7日。
(写真は巣立ちの直前)


2019年は2度の繁殖に成功し、担当的には大成功の年に。
ただただ…しかしながら、大成功だけでは終わりませんでした。

父親が2羽の子どもたちをどちらもこてんぱんにしてしまいました。
どうやら、繁殖に伴うケンカのようです。

子ども達が2羽とも♂であることが、原因のひとつのようです。
「家族でヘルパー制度をとりつつ繁殖をおこなう」という彼らのルールがあったとしても、父親には子どもであっても♂個体の存在が邪魔となってしまったようです。

こてんぱんにされ、家族を追い出されてしまった2羽の子ども達は、その後は予備の動物舎(非公開)で暮らしてもらうことになりました。


2020年になり、例年通り春頃より産卵が見られるようになりました。
しかし、飼育スペースの関係上、ワライカワセミたちを繁殖させることは難しい状況に。
彼らには申し訳ないのですが、2020年は産卵するたびに担当が卵を回収するということを繰り返すことになりました。


さらに、2020年はこれまでに繁殖した子ども達の移動がいくつかありました。

2020年10月5日に、2017年生まれの♂が、山梨県の甲府市遊亀公園付属動物園へ旅立ちを。
(飼育ブログ→ http://www.fukuyamazoo.jp/zoo_blog.php?id=1603502501


そして、2020年11月7日には、2019年6月5日生まれの♂が名古屋市 東山動植物園に旅立ちました。

彼らの子育てはとてもユニークで、毎年の楽しみだったのですが、今のところは少しおあずけに。
今後の繁殖は、2019年に繁殖したもう1羽の♂の移動先が決定してから取り組もうと考えています。
(もしかしたら、2021年は繁殖に取り組めるかも)


もうしばらくの間は、展示場の夫婦2羽ですごしてもらうことになりそうです。

2021年も彼らから目が離せない担当でした。

小動物担当:とし

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「ケープハイラックスのげっぺいくん」
テーマ:ケープハイラックス 投稿日:2020年11月20日

げっぺいが2020年10月4日に亡くなりました。
亨年3歳でした。

これまでげっぺいは、エサをたくさん食べていたのですが、2020年10月1日頃より、エサをあまり食べなくなりました。

2020年10月4日の朝にふらつきが見られたため、病院にて治療をおこないましたが、容体が急変し亡くなりました。

死因は、胃腸の働きが急に悪くなり、体調を崩してしまい亡くなったと考えられます。
死後の検査から、げっぺいは生まれつき胸が小さく、ハンディキャップを抱えた状態だったこともわかりました。


げっぺいは福山市立動物園で2017年7月7日に生まれました。
父親は「ポンタ」です。
「ポンタ」は小動物ゾーンの立ち上げメンバーとして、長年活躍してくれました。


げっぺいは、私たち担当者になぜか馴れていて、展示場に入るといつも近くでこちらを見つめていました。
担当の近くで動いているのは、大体げっぺいでした。


2019年11月に、兄の「トンペイ」とケンカになり、こてんぱんに負けて群れを追い出されてしまいました。
その後はバックヤードで暮らすことになりました。


バックヤードの寝室では日光にあたることができないため、外出用ケージに入ってもらい、日光浴をするのが日課に。


エサの好き嫌いがほとんどなく、いつもよく食べてくれていたげっぺい。
バックヤードに移動してからも、私たち担当に馴れていたため、日々の体のチェックなどをスムーズにおこなうことができました。


ケンカに負けてからは、バックヤードでの単独での飼育となっていたため、不自由に感じたことも多かったと思います。
他の動物園で新しい家族に巡り合わせることを目標としていましたが、それが叶わなかったことが悔やまれます。

動物たちのケンカによって群れを追い出されてしまった個体への、その後のケアと移動先の確保が私たち担当の課題です。


げっぺいのことをかわいがってくださった多くのみなさまに感謝いたします。

小動物担当一同

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「千葉」
テーマ:オニオオハシ 投稿日:2020年11月1日
こんにちは。
小動物担当です。


2020年10月3日に、千葉県の千葉市動物公園からオニオオハシの♀がやって来ました。


今回はブリーディングローン(略してBL)での来園となりました。


10月21日から、屋内の展示場でオスのトコとの同居をスタートしています。
右側がオスのトコ、左側がメス。
メスはトコと比べ、くちばしの黄色が鮮やかです。


同居初日、じりじりと近づくトコ(右側)。


じりじりと


じりじりと…ちょっぴり威嚇してみたり。
好物のブルーベリーに関しては、おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのものだと言わんばかりに、メスの分も食べてしまっていたトコ。


同居から数日経つと、2羽ともすっかり落ち着いたようです。
2羽の距離も縮まり、エサを独占してしまうこともなく、相性はどうやら良さようです。
屋外の展示場に2羽がそろって登場するのは、2021年の春(5月頃)になる予定です。

オニオオハシの屋内展示場の前部分には、彼らが驚いてしまうのを防ぐために、バリケードをしていることがありますので、みなさまのご理解をお願いします。(バリケードのすぐ横から観察できます)


小動物ゾーンとしては久しぶりのニューフェイス。
そして、待望のオニオオハシのメス。
今後、繁殖に向けて力を入れていきます。

小動物担当:とし

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