福山市立動物園飼育員ブログ
『散らカシ、ほったらカシ』
テーマ:ボルネオゾウ 投稿日:2015年2月13日
今日はボルネオゾウ“ふく”の暇つぶしとして、ゾウ舎2階からエサとして与えているカシの木を吊るしてみました。 

さぞ喜んで、食べてくれるのかと思いきや鼻で取るだけ取って、ほとんど口にせず、散らかし放題! 

その後“ふく”は、ほったらかしたまま、タイヤ遊びに戻って行きました。 

まさか、カシだから、散らカシて、ほったらカシたんじゃないでしょうね?
ふくちゃーん!!!

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『彼女は、左利き?』
テーマ:ボルネオゾウ 投稿日:2015年2月7日
今年度も、もう終盤に差しかかりましたが、この1年間、ボルネオゾウのふくちゃんは、とある調査に協力をしてくれています。 
それは、ふくちゃんのクセを知る実験です。
日頃、私たち飼育スタッフはふくちゃんと同じ空間にいますので、誰よりもふくちゃんのことを知り、クセを知ることで、ふくちゃんがより住みやすく、そして安全で、より良い関係も築けていくと思います。
 ところで、ゾウの鼻は、人の手のように動かすこともできますし、つまみあげることもできます、匂いを嗅いだり、水を吸ったりすることもできます。
つまり自由自在です。 
その中には、人の右利き、左利きのようなクセがあるようです。
ですので、ゾウの鼻に注目し、色々な状況でどのようなクセがあるのかを調べています。
 『ふくちゃん! もう少しだ!! 一緒に頑張ろう!!!』 

(写真:透明パイプ中央の落花生を鼻で取ろうとしているところ)

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『ふくの“お年玉”』
テーマ:ボルネオゾウ 投稿日:2015年1月10日
 1月も1週間が過ぎ、お正月ムードも少し落ち着いてきたころかと思います。
みなさま、お正月には『お年玉』をあげたり、もらったりしたでしょうか?
当園のボルネオゾウ“ふく”も、お年玉をファンの方からいただきました。
 それは『リンゴ』です。有機農法(無農薬栽培)で作られた、とても高価なリンゴを頂きました。 甘いものが好きな“ふく”ですが、与えてしまうとさらに体重が増えて、体調に影響するので、日頃はゾウの主食である草をメインのエサとして与えています。
 しかし、たまには贅沢も良いですよね!? お昼の「ぱっくんタイム」の時間を使って、頂いたリンゴを数個与えてみると、一口でパクッと食べ、いつものリンゴと違って、とても美味しいのでテンションが上がっています。


次に、リンゴを柱の上に置いて与えてみると・・・

鼻でつかもうとしますが、取れず、リンゴは地面に落ちてコロコロ・・・。まさに、『落とし玉』。
 でも、地面に落ちたリンゴを素早く鼻で取り、一口でパクッ!! とても美味しかったようです。
 最近では、ふくのファンも増加中とのことで、とてもうれしく思います。寒い時期で、ふくの健康を考慮しながら展示をしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 ※いつも多くの方にエサを提供して頂き、誠にありがとうございます。動物の健康を考慮して、与えているエサの種類や量などを管理しておりますので、場合によっては受け取ることや、与えることができないこともありますのでご了承ください。また、無断でエサを与える行為も禁止しておりますので、ご理解とご協力の程、よろしくお願い致します。

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『ゾウの目にクマができてパンダに?』
テーマ:ボルネオゾウ 投稿日:2014年12月22日
 みなさん、こんにちは。
12月も半ばを過ぎ、福山もめっきり寒くなってきました。
さて、写真はボルネオゾウの“ふくちゃん”ですが、いつもと何か違いませんか?

もう少しアップで見てみましょう。

このように、目の周りと・・・

首からお腹にかけて、それから足の周りが黒くなっていますね。
寝不足でクマができているわけではありません。
そう、冬の乾燥からお肌を守る、毎年恒例「スキンケア」の時期でございます。
“ふくちゃん”のスキンケアグッズがこちら。

左はワセリンで、目の周りや足などに刷り込むように塗ります。
右のオリーブオイルは、ハケを使って首やお腹周りにべったりと塗ります。
そのため、塗ったところが湿って黒くなっているのです。
塗るのは、けっこう大変ですが、これをしておかないと皮膚がどんどん乾燥して硬くなり、割れてしまったりするので、予防のために定期的に塗っています。

お出掛けするのも、おっくうなほど寒い今日この頃ですが、冬季限定「パンダスタイル」の“ふくちゃん”に会いにきてくださいね!!

※ただし、雪や雨が降る寒い日は健康管理の為に展示を見合わせる場合がありますので、ご了承ください。

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『 “ふくちゃん” バースデー!! 届け想い! 故郷のボルネオへ』
テーマ:ボルネオゾウ 投稿日:2014年5月20日
 4月29日は “ふくちゃん”の16回目の誕生日!!
毎年恒例のバースデーイベントを行いました。
バースデーケーキは飼育員の手作り!
今回は “ふくちゃん”の故郷、ボルネオ島を模したバースデーケーキを作成しました。
また、昨年同様、福山名物「うずみ」にちなみ、ケーキの中に野菜や果物を隠しました。


まわりは蒸しイモでコーティングし、上には熱帯雨林を表した小松菜とカシの葉、プランテーションを表したパイナップルのヘタをのせ、
  
横にはメッセージを施し、完成です。
 

なぜボルネオ島の形をしたケーキにしたのか??
それはこの機会に、“ふくちゃん”の故郷ボルネオ島が置かれている現状について、みなさんに知って欲しかったからです。
それでは、ここで “ふくちゃん”と ボルネオ島について紹介します。
“ふくちゃん”は、ボルネオ島で迷子になっていたところを保護されて、13年前に推定3歳で当園にやってきました。

日本では、唯一のボルネオゾウです。

ボルネオゾウは、現存するゾウの中で1番小さな種類のゾウで、野生ではボルネオ島に約2000頭しか生息していません。
ボルネオ島は多くの熱帯雨林があり、いろんな野生生物が生息している島でしたが、私たち人間が原因で熱帯雨林が減少していき、野生生物も少なくなっています。
その原因とは、プランテーションでアブラヤシを栽培するために、熱帯雨林を切り開いたことです。
アブラヤシは安価なパーム油を生産するために必要な植物で、日本人は日頃からかなりお世話になっています。
なぜなら、パーム油は洗剤や化粧品、食用・調理用油、その他多くの商品(スナック菓子やアイスクリームなど)に使用されているからです。
そうした現状の中で、ボルネオ島の自然、野生生物を保護していく活動を行っているボルネオ保全トラスト・ジャパンの『緑の回廊計画』に当園も賛同し、“ふくちゃん”のエサやり体験の参加費を寄付しています。
詳しくは、ボルネオ保全トラスト・ジャパンのホームページをご覧ください。
そして2012年、皆さんのご協力のおかげで、ボルネオ島に“ふくちゃんの森”という名の土地が野生生物のもとに返されました。

ぜひ、このブログを読んで下さった皆様にも、この活動に協力して頂ければと思います。
当園では、“ふくちゃん”のエサやり体験に参加する以外に、園内にあるボルネオへの恩返し自動販売機を利用して頂くと、価格の5%がボルネオ島の保全に使用されるようになっています。

また、改札ゲート付近にて随時、緑の回廊募金を受け付けておりますので、よろしくお願いします。

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