『ケープハイラックスのガンコさん』
テーマ:ケープハイラックス 投稿日:2018年8月24日
「ガンコ」が2018年8月20日に亡くなりました。
手術にいたるまでの経緯は、こちらをご覧ください。
『ケープハイラックスのガンコのこと』
http://www.fukuyamazoo.jp/zoo_blog.php?id=1534566607
2018年8月15日の胎子・子宮の摘出手術終了後、8月15〜16日にかけて動物病院に入院し、8月17日には退院、小動物ゾーンでの隔離飼育が始まりました。
入院中・隔離飼育中ともに抗生剤の投薬や皮下輸液などをおこないましたが、回復はみられず、動きまわることもなくなっていきました。
また、排尿はあるものの、排便は見られず、自力でエサを食べることができなかったため、差し出してエサを食べさせていましたが、次第に活力が低下していきました。
そして、8月20日の朝、隔離飼育中の寝室内で亡くなっていました。
死因は、難産でした。
難産による体への負担が大きく、手術に耐えることができなかったものと考えられます。
娘の「徹子」に続き、母の「ガンコ」まで難産で失ってしまいました。
申し訳なく、悔いが残ります。
「ガンコ」は、静岡県の富士サファリパークから2011年12月15日に来園しました。
アフリカからの導入個体だったため、生年月日は不明ですが、2008年にアフリカから富士サファリパークに導入されているため、少なくとも10歳以上ということになります。
もしかすると、かなりの高齢だったのかもしれません。
体のいちばん大きかった「ガンコ」は母として、家族みんなを支えてくれました。
「ガンコ」は引退した「ポンタ」との間にたくさんの子どもたちに恵まれました。
こちらは、2016年の繁殖のときのもの。
2018年8月9日に生まれた孫と。
「ガンコ」は、しっかりとお世話をしてくれていました。
チリトリ台の1番上がお気に入り。
近付くといつも威嚇されました。
「ガンコ」は、展示場のどこかで見ていました。
いつもそうでした。
いつだってそうでした。
来園者のみなさんにとっては、体がいちばん大きかった「ガンコ」といつも目につく場所でのんびりしていた「ポンタ」が、福山動物園のケープハイラックスという印象だったのかもしれません。
「ガンコ」と引退した「ポンタ」。
世代は移り変わり、「ガンコ」と「ポンタ」の子どもたちが今後の福山動物園のケープハイラックス家族をつくっていきます。
「ガンコ」は亡くなりましたが、彼女の残した子どもたちの中に「ガンコ」を感じることができます。
どこかで「徹子」や、子どもたちと再会し、これからも家族の支えとしてみんなを見守ってくれたらと願うばかりです。
「ガンコ」のことをかわいがってくださった多くのみなさまに感謝いたします。
小動物担当一同