福山市立動物園飼育員ブログ
『カエル』
テーマ:園内の野生生物 投稿日:2016年12月18日
ゾウ舎の奥にある、金属の重たい扉
その扉のかんぬきは、この冬閉める事ができません。

なぜか? 

それは、かんぬきの穴にカエルが冬眠しているから。

もっと良い冬眠場所があっただろうに、なぜここを選んだのだろう・・・。

△ページトップへ

『擬態』
テーマ:園内の野生生物 投稿日:2016年9月15日
こんにちは。
動物たちのエサの収穫に園内をうろうろしている小動物担当です。

サル舎の壁に止まっていたとのことで、こんな昆虫がやってきました。


ひょろひょろっと、とてもスマートな体と脚。
ずばり、この昆虫はナナフシの仲間のタイワントビナナフシといいます。
初めて園内で見つけたので、ちょっぴり興奮しました。

このナナフシは、夏〜秋にかけて成虫が現れるので秋のナナフシといえるかもしれません。
たしかに、体の色も秋色な感じがします。(なんとなくです)



名前に「トビナナフシ」と付くくらいなので、ちゃんと羽があります。
羽は薄いピンク色をしていて、飛ぶこともできます。
このように少しイジワルをすると、ゴボウのような不思議なにおいを出すのも特徴のひとつです。
ちなみに、こちらのタイワントビナナフシは外来生物といわれています。
国外では、中国、台湾、東南アジア、国内では本州、九州、南西諸島などに生息しています。
日本の本州の個体群について古い記録がなく、卵を植物に付着させる方法で産卵するため、海外や本州以外の国内から植物などを移入した際に、一緒に卵も入ってきた可能性が考えられています。


ちなみにちなみに、ナナフシの仲間の多くが単為生殖という繁殖の方法をしています。
単為生殖って?????かもしれませんが、簡単にいえばクローンなのです。
母メスは、オスと交尾しなくても、お腹が大きくなり産卵をして、卵から生まれてきた子どもたち(全てメス)は母のコピーで、またオスがいなくてもお腹が大きくなり…という不思議なサイクルで生活をしています。
このタイワントビナナフシも例外ではなく、クローンな繁殖方法をしています。
その為、このタイワントビナナフシはメスしかいないということなんです。
で・で・で・ですが、とても不思議なことにオスはいままでに1頭だけ見つかっているという不思議さしか残らない昆虫なのです。


うーん、ナナフシって不思議ですよね。
園内には、展示動物だけではなく野生の小さな動物もたくさん見ることができます。
展示している動物を観察するときに、足下や葉の上、動物舎の壁などにもご注目していただけると、何か面白い発見があるかもしれませんよ。

△ページトップへ

『アオマツムシ』
テーマ:園内の野生生物 投稿日:2016年9月13日
こんにちは。
今回は「ふくちゃん」展示場前の芝生広場からお送りします。
小動物担当です。

芝生広場に、こんなものが隠れていました。

アオマツムシです。

このアオマツムシ、園内でも木で休んでいることをよく見かけることのできる昆虫です。
8月〜11月頃に成虫として現れるため、秋の昆虫のひとつといえるかもしれません。
いつ見ても、きれいな黄緑色をしています!


この個体は、葉のすき間に上手に隠れていますね。
このように、木の上での生活がメインな昆虫です。

ちなみに、こちらのアオマツムシですが、立派な外来生物です。
中国原産と考えられていて、明治時代に東京で見つかって以降、都市部を中心に分布を拡大しています。


「リーリーリー♪」ときれいな声で鳴くのが特徴ですが、この大合唱が騒音被害とされることもあるアオマツムシ。
 
今日も良いものが見れました。
ふと横を向くと、ふくちゃんがゆっくりのんびりしていました。

△ページトップへ

『交尾』
テーマ:園内の野生生物 投稿日:2016年6月18日
こんにちは。
園路でおもしろいものを発見した小動物担当です。

それがこちら!

ニホンカナヘビの交尾です。
それも園路の ど、ど、ど真ん中。

彼らの交尾は、♂が♀に噛みつき、そこから♂が体をぐいっと曲げて交尾を行います。
この写真では上側で腹部に噛みついているのが♂、下側が♀です。

ちょっぴり失礼してひっくり返してみました。
ほれっ!

なんと!ぴくりともしませんでした。
♂の必死さが伝わってきます。
よくよく見るとペニスもしっかり挿入されているようですね。

園内を散策されるときに展示動物だけではなく、ときには足下にもご注目!というのが担当のおすすめです。

△ページトップへ

『羽化』
テーマ:園内の野生生物 投稿日:2016年5月13日
こんにちは。
今回は西園からお送りします。小動物担当です。

西園には草木がたくさん生えているので、たびたびエサ用にクヌギやササなどを収穫しにやって来ています。

立派なクヌギの木にはおいしそうな葉がたくさん!
過去には、このクヌギのドングリをニホンリスへのおみやげとして持っていったことも。

クヌギの根本付近に「ウロ」を発見しました!
…むむむ!ウロ付近になにかたくさんいますね。

ウロの内部を覗いてみると…
 
あっ!ヨコズナサシガメが集まって羽化していました!
羽化直後の成虫は、全身が鮮やかな赤色なのでとてもきれいです!

羽化をしている個体も発見しました。
幼虫の背中がパカっと割れて成虫が出てきます。
羽化している個体のまわりにいる、羽が短いのは幼虫なので、これから羽化が始まるのかもしれませんね。

ちなみにこのヨコズナサシガメという昆虫、立派な外来生物です。
原産は中国〜東南アジアで、1920年代に物資に紛れて九州に侵入・定着し、現在は東北南部にまで分布を拡大しています。

在来種が捕食され問題になっている一方で、イラガ等の害虫の強力な捕食者でもあるため、生物農薬として害虫の異常発生の抑制にも役立っているこちらのヨコズナサシガメ。

エサの収穫だけではなく、良いものが見れました。
ただ、気になりすぎて4日連続で観察しに来ていたことはひみつ。

△ページトップへ