福山市立動物園飼育員ブログ
「げっぺい」
テーマ:ケープハイラックス 投稿日:2020年6月10日
こんにちは。
小動物担当です。


少し前のことになりますが、ケープハイラックスの2017年生まれの子どもがケガをしました。

兄である「トンペイ」とケンカになり、こてんぱんに負けてしまいました。

ハイラックス家族の中で、オスは兄のトンペイと2017年生まれの子どもだけ。
繁殖に伴い、現在のボスのトンペイにとっては、他のオスが家族であっても邪魔な存在となったわけです。

お尻や背中にたくさんのケガを追いながらも、獣医師の懸命な治療により命は助かりました。


結果として、群れを追い出されてしまったため、バックヤードで暮らしてもらうことになりました。
偶然にもこの部屋は、彼の父ポンタが2019年の春まで暮らしていた部屋です。
上の写真は、動物病院を退院後の1枚。お尻や背中にキズの保護シートを貼ってもらいました。


バックヤードでは日光があたらないため、移動用ケージに入ってもらって外出し、担当と日光浴をおこなっていたりもします。


この移動用ケージもまた、父ポンタと担当が長いあいだ使っていた物です。

ちなみにですが、個体識別ができるから大丈夫!という理由でケープハイラックスの子どもたちに名前をつけるのをここ数年さぼっていました。
これを機会に彼を含め、名前のなかったケープハイラックスたちに名前をつけることにしました。

2017年生まれの彼は「げっぺい」
群れで暮らしている2016年生まれのメス2頭は「ういろう」と「さぶれ」に。
おかしの名前でなにかいいものはないかと、担当♀に相談し命名となりました。


げっぺいは、老後を過ごしていた父ポンタとは違い、まだまだ若い個体です。
福山動物園では、屋外の施設で暮らしてもらうことは施設の関係上難しく、繁殖させてあげることも難しい状況です。
そのため、他の動物園へ移動できるところがないか、現在進行形で探しています。


ポンタがいた頃と同じように、何かおいしそうなものを収穫している担当でした。

小動物担当:とし

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