福山市立動物園飼育員ブログ
『ブワナじいさんの投薬』
テーマ:ライオン 投稿日:2017年2月14日
今年17歳を迎えるおじいさんライオンの「ブワナ」

人間もそうですが、動物たちも老いていくほど、体のどこかしらに異常が出てきやすくなります。
最近「ブワナ」は、口から出血することが時々あり、
トレーニングの中で、長時間ではありませんが、口を開けてくれたので、
出血場所が歯ぐきからだと分かりました。
吐血だったらどうしようかとヒヤリです。
 
この次にすることは、治療や投薬になりますが、
今回は投薬でいくことになりました。
動物に薬を飲ませることは意外に簡単ではありません。
薬を入れたことで、味が変わって食べなくなったりします。
「ブワナ」もその傾向があったので、
エサを細かく切って、その中に薬を忍ばせ、噛まずに飲み込んでもらう作戦にしました。

最初は食べてくれていたのですが、
数日後、薬の存在に気づかれ、食べなくなってしまいました。

それから、細切れになった肉をさけるようになりましたが、
だましだまし、いくつかやり方をかえながら、少しは薬を飲んでくれています。
 
現在は、ツルッと飲み込みやすい生レバーに薬を忍ばせ、全量の薬を飲んでくれています。
 
老齢になればなるほどケアが必要になってくるので、「ブワナ」に協力してもらいながら、少しでも多くのケアができるように、していければと思います。
 
と、スタッフは真剣に考えていることを知ってか知らずか、
テヘぺろの「ブワナ」でした。
 

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