福山市立動物園飼育員ブログ
『まちがい探し』
テーマ:ハートマンヤマシマウマ 投稿日:2017年2月8日
寒い日が続いていますね。
そんな日の朝は、サバンナゾーンにも霜がおります。
放飼場の柵の木板にもほら、この通り!


さて、そんなある日のサバンナゾーン。
 いつものように、朝、外に出てもらおうとすると、
ハートマンヤマシマウマの「エイタ」は驚いたのか
突然きびすを返して走り出しました・・・ 

放飼場にいつもと違う点が1つだけあったのが原因です。
 「エイタ」がきびすを返した場所で写真を撮ってみました。
みなさん、この2枚の写真の違いに気づきますか?




分かりました??? 
ヒント:写真中央のあたりをよくみてね❤ 
勘のいい方なら、これで分かったかもしれないですね! 
違いのある場所に近づいてみると、こんな感じ。




これなら分かりますね!
そう、水桶を置く位置が違っていたんです。
(上側がいつもの置き場所、下側がその日たまたま置かれていた場所)
 
とはいえ、その差はほんの20㎝程度!!
 「これだけのことが、そんなに怖いの!?」という声が聞こえてきそうです。
 
でも、私たちから見ると“これだけ”と思うような事は
動物たちにとっては“こんなにも”と感じることなのかも知れません。 

動物にとってのそれを決めるのは、私たちではなく動物なんですよね。

そんなことを思った冬の朝。

季節の移り変わりもそうですが、
動物への配慮は、意識していないと見落としてしまいそうな
小さな事に気づく事から始まっているのかもしれませんね。

そんな小さなことを意識しながら
「動物ファースト」の飼育を目指して行きたいと思っているサバンナ担当でした。

△ページトップへ